TITLE
Sleeping Beauty in China?
CAST
オーロラ姫 |
雫姫 |
フィリップ王子 |
燕雀王子 |
魔法使い@ |
花梨 |
魔法使いA |
七宝 |
魔法使いB |
李 |
悪い魔法使い |
泉女 |
女王 |
香貴妃 |
王 |
亀羅王 |
STORY
昔々ある国のお話です。
その国ではとてもとても美しいお姫様が誕生しました。
『雫姫』と名付けられた彼女はそれはそれは美しく成長したのです。
しかし雫姫は、生まれて間もないころ呪術師の泉女に呪いの言葉をかけられてしまいます。
その美しさと引き換えに美しい言葉遣いと素直な心を持たずに生まれた姫は、後にこの国に災いをもたらす。16の誕生日までにその性格を改めないときは、その災厄を自らに被るだろうと。
しかし彼女の悪戯は止まることを知らず、雫姫の通った跡には草の一本も生えやしないと言われるほど。
やがて16の誕生日を迎える雫姫。
もちろん、その性格がどうにかなっているわけもなく、泉女の呪いの針に倒れるのでした。
眠る雫姫はその内面を微塵も思わせない美しさ。眠らせた泉女を始め、日頃から雫姫の悪戯に振り回されていた母親の『香貴妃』や父親の『亀羅王』も過去を忘れうっとりするほどでした。
いえ、忘れたのではなく、忘れたかったのかもしれません。それほど壮絶な戦い(育児)の日々だったのです。
雫姫が眠りについてからというもの、城はとても平穏でした。とても静かで、とても安らかな時が人々を包みます。
そんな城を見た新米呪術師たちは何を勘違いしたのか、人々が雫姫の死に(死んでねぇよby雫姫)沈んでいるのだと思い、人々の心を癒したいと思いました。
しかし彼女たちは所詮新米。城中の人々に悲しみを忘れる呪術をかけることなどできません。
そこで呪術師の一人の花梨が言いました。
「そうだ。みんな眠ってしまえばいいんだわ。そうすれば悲しみを感じないもの。」
続けて仲間の七宝が言います。
「そうよね。夢の中でなら死んでしまった雫姫にだっていくらでも会える。」(だから死んでないって)
さらに続けて仲間の李が。
「じゃあさっそくちゃっちゃとやっちゃおう!!」
というわけで、彼女たちは城中でお香をたくことにしました。
眠り薬の入ったお香をたくことなら、新米の彼女たちにもできますから。
そして城中をお香の香りが蔓延するころ、詰めの甘い新米の彼女たちは自分たちのたいたお香で深い眠りにつくのでした。
・・・誰が目覚めさせるんだ?
さて、眠りのお香によって城の時が止まって、城の外ではしばらくの時が過ぎました。
城の周りにはツタが絡み、見た目はまさにホーンテッドマ・・・げふんげふん。
そこにお約束のように『理想の嫁を求めて三千里』近隣の国の王子『燕雀』が通りがかるのです。
そして彼の『美女センサー』が何かを察知したようです。
「・・・めんどくさいな(ボソッ)」
ブツブツと何かをつぶやきながら燕雀はツタの絡まる城壁を越えて行きます。時折『よっこらせ』等々のおやじ発言は聴かなかったことにしましょう。王子ですから。一応。
紆余曲折(ようは迷った)の末、燕弱は美しく眠る雫姫の元にたどり着きます。
一目見て燕弱は雫姫の美し過ぎる姿に声も出ない様子。元から無口だとかのツッコミはご容赦願いたい。
とりあえず、その美しさに恋に落ちた燕弱は、セオリーな展開に持ち込もうとそっと雫姫に近づきくちづけを・・・・・・
ん?
どうやら首元に刺さった針の存在に気づいたようです。でもそれを抜いてしまったが最後・・・・・・・・
「後五分・・・寝かせてぇ・・・」
針を抜いたにもかかわらず眠りにつく雫姫。そしてあまりのかわいいおねだりに呆気に取られる燕雀。悩殺されたとも言う。
五分後に乞うご期待!!!
そして五分が経過。
再びセオリーな展開を目指す燕雀。即物的な王子の存在意義は後程ゆっくりと議論することにしましょう(ニッコリ)
バキッ!!
・・・バキッ?
「ふぁぁぁぁぁ・・・よく寝たわぁ・・・」
あくびをしながら身体をバキバキと鳴らす雫姫。そりゃよく寝たでしょうよ・・・。しかしさっきのバキッという音は雫姫の身体からなる音とは違うよう。
床を見ると生ゴ・・・崩れ落ちた燕雀を発見。
・・・・・・・・・・・合掌。
こうして長い眠りから覚めた雫姫は、まず手始めに侍女を叩き起こし、次々に城中を目覚めさせていきました。
めでたしめでたし。
めでたし???
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