ぼくはペット
ぐらっ ごいんっっ!! はい?いま、地球がまわっ…って、それは当たり前。じゃぁ、地面が天井で…ん?天井?あぁ、また頭打ったんだ。
!!!
もぅ何も考えられない。思考は完全停止。ただわかるのは、やわらかい唇の感触だけ…そっと細い腰を抱いて、されるままに流される… されるがままだけど、放したくないから…離れようとする唇を頭ごと引き寄せる…深く…深く…
そーいえば、何気に押し倒されてるんですケド…何故に僕が下ですか…(汗)
「…先生?」 急に身体が軽くなる。あ、別に先生のことを重いと言っているわけではないです。ハイ。 利かない足をかばいながら無理やり立とうとしてる。思わず、また引き寄せた。 「きゃっ…ちょっと…危ないじゃない…」 うるさい口は塞いでしまおう。うん。それがいい。あー細腰イイvv 「ちょっ…やめなさいって…もぅ…」 先生のお小言もどこ吹く風。っていうか、そんな可愛い声で抵抗されても煽られるだけだし… 「聞け。」 ごすっっ…ごいんっっっ 「いってぇぇぇ…(泣)」 ドスの聞いた声と共に鳩尾に鉄拳が…そしてまた僕の頭は床とのランデブーに向かっていく…また床板と仲良しさんだよ…うふふ… 「げふっ…痛いよ先生…」 腹をさすりながら恨めしげに見上げる。あーもしかして怒っていらっしゃいます? 「聞かないからでしょ?自業自得よ。」 膝立ちなのに、仁王立ちな先生…鳩尾はやめてください(泣) 「…私はね、弱い女が嫌いなのよ。流されるのがイヤなの。」 「…うん。」 「っていうかアンタ、生徒だし…年下だし…」 「うーん…」 それは仕方ないよなぁ… 「先生?」 「なによぅ…」 「好きだよ。」 にっこりと微笑んで見上げる。ちょっと首かしげめがぽいんと♪ 手を取ってそっと包み込む。ぬくもりと一緒に、想いが伝わるように… 「わかってるわよぅ…」 ふいっと顔をそらして…顔赤いよ?うーん…強がってる先生も好きです。 ぐっと引き寄せられて…ぽふっ(赤面) 「せんせ…」 あーちょっと(かなり?)息苦しいかも…でも気持ちいい… 「せんせ…?苦しいんですケド…」 酸素っ酸素が足らんっ(汗) ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっなでなでなでなで ばたばたばたばたばたっっ 「ぷはっ。ぜーはーぜーはーっ。先生っ窒息死するじゃな…」 「お手。」 はい?っていうか、反射的に手出しちゃったし… 「あぁ。なるほど。」 はい?なるほど?何がですか? 「犬ね。アンタ。はねっ毛もいい感じに犬だわ。」 はい??なんですと?? 「そうね。犬よね。うん。それがいいわ。」 一人納得する先生。いや、なにが犬で、なにがどういいんですか? 「ん?ほら、今日から私がご主人様よ♪何か文句ある?」 「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ?」 いや、ご主… 「文句あるの?」 ギロっとにらまれるとなんとも反論できず… 「いえ、何もないです。」 っていうか、奴隷ですか?家畜ですか?ペットですか?あぁ、だから犬か。 妙に納得してしまっている僕。これでいいのか…? 「うん。年下でも、生徒でも、まいっか。犬みたいなもんだし。」 いや、年下はともかく、生徒はますますヤバイ気が… あぁ。そういうことですか。言い訳みたいなものね。先生負けず嫌いっていうか、気が強いから… まぁ、先生が素直に僕を認めてくれるまで、犬でもいいか。傍にいられるみたいだし。
「ご主人様?好きだよ。」
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<おわり>
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