1  2  3  4  5  6  7  8…    

ぼくはペット

 

 ぐらっ ごいんっっ!!

はい?いま、地球がまわっ…って、それは当たり前。じゃぁ、地面が天井で…ん?天井?あぁ、また頭打ったんだ。
 天井があって、照明があって、先生の顔があって…あぁ、髪をかきあげる仕草って綺麗だな…目を伏せるのもすごく綺麗…だんだん近づいてくる…まつげ長いなぁ…

 

 !!!

 

 もぅ何も考えられない。思考は完全停止。ただわかるのは、やわらかい唇の感触だけ…そっと細い腰を抱いて、されるままに流される…

 されるがままだけど、放したくないから…離れようとする唇を頭ごと引き寄せる…深く…深く…

 

 そーいえば、何気に押し倒されてるんですケド…何故に僕が下ですか…(汗)

 

「…先生?」

 急に身体が軽くなる。あ、別に先生のことを重いと言っているわけではないです。ハイ。

 利かない足をかばいながら無理やり立とうとしてる。思わず、また引き寄せた。

「きゃっ…ちょっと…危ないじゃない…」

 うるさい口は塞いでしまおう。うん。それがいい。あー細腰イイvv

「ちょっ…やめなさいって…もぅ…」

 先生のお小言もどこ吹く風。っていうか、そんな可愛い声で抵抗されても煽られるだけだし…

聞け。」

 ごすっっ…ごいんっっっ

「いってぇぇぇ…(泣)」

 ドスの聞いた声と共に鳩尾に鉄拳が…そしてまた僕の頭は床とのランデブーに向かっていく…また床板と仲良しさんだよ…うふふ…

「げふっ…痛いよ先生…」

 腹をさすりながら恨めしげに見上げる。あーもしかして怒っていらっしゃいます?

「聞かないからでしょ?自業自得よ。」

 膝立ちなのに、仁王立ちな先生…鳩尾はやめてください(泣)

「…私はね、弱い女が嫌いなのよ。流されるのがイヤなの。」

「…うん。」

「っていうかアンタ、生徒だし…年下だし…」

「うーん…」

 それは仕方ないよなぁ…

「先生?」

「なによぅ…」

「好きだよ。」

 にっこりと微笑んで見上げる。ちょっと首かしげめがぽいんと♪

 手を取ってそっと包み込む。ぬくもりと一緒に、想いが伝わるように…

「わかってるわよぅ…」

 ふいっと顔をそらして…顔赤いよ?うーん…強がってる先生も好きです。

 ぐっと引き寄せられて…ぽふっ(赤面)

「せんせ…」

 あーちょっと(かなり?)息苦しいかも…でも気持ちいい…

「せんせ…?苦しいんですケド…」 

 酸素っ酸素が足らんっ(汗)

 ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっなでなでなでなで

 ばたばたばたばたばたっっ

「ぷはっ。ぜーはーぜーはーっ。先生っ窒息死するじゃな…」

「お手。」

 はい?っていうか、反射的に手出しちゃったし…

「あぁ。なるほど。」

 はい?なるほど?何がですか?

「犬ね。アンタ。はねっ毛もいい感じに犬だわ。」

 はい??なんですと??

「そうね。犬よね。うん。それがいいわ。」

 一人納得する先生。いや、なにが犬で、なにがどういいんですか?

「ん?ほら、今日から私がご主人様よ♪何か文句ある?」

「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ?」

 いや、ご主…

「文句あるの?」

 ギロっとにらまれるとなんとも反論できず…

「いえ、何もないです。」

 っていうか、奴隷ですか?家畜ですか?ペットですか?あぁ、だから犬か。

 妙に納得してしまっている僕。これでいいのか…?

「うん。年下でも、生徒でも、まいっか。犬みたいなもんだし。」

 いや、年下はともかく、生徒はますますヤバイ気が…

あぁ。そういうことですか。言い訳みたいなものね。先生負けず嫌いっていうか、気が強いから…

 まぁ、先生が素直に僕を認めてくれるまで、犬でもいいか。傍にいられるみたいだし。

 

「ご主人様?好きだよ。」

 

 

 

 <おわり>  

あとがきに進む  

7に戻る    

としょしつに戻る 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当館に掲載されているあらゆる内容の無許可転載・転用を禁止します。
すべての内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。
Copyright 2003-2007 Hibiki Kazune. All rights reserved.
Never reproduce or republicate without written permission.
since20030330

 

 

 

 


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理